「100年続く街になりますように。」街区計画に込められた想いやこだわりとは? ~設計担当者インタビュー①
【守山センチュリーゲート】の開発面積は43,000㎡超、全200区画。
名古屋最大級(※)の規模を誇り、これはもう、上志段味に新たな“街”ができたと言っても大げさではないかもしれません。
その“街”の印象を決める大きな要素の1つとして挙げられるのが、街のデザインや区画割りといった街区計画。
「パナソニック ホームズ」では、約2年もの期間をかけて計画したそうです。
その街区計画に込められたコンセプトや熱き想いを、パナソニック ホームズ株式会社の設計担当者の岩井さん、販売担当者の守屋さん、岩原さんに語って頂きました。
※2000年以後、名古屋市内における戸建街区として、200区画は最大となります。(2015年5月 新東通信調べ)
Q1:まず初めに、「上志段味」の街を見たときの印象はいかがでしたか?
【守山センチュリーゲート】の計画が始まったのは2年ほど前。
その当時の上志段味は、まだまだ開発の途中という印象でしたが「今後は必ず街が広がって、人がたくさん住んで、人気のエリアになる」と確信していました。
今では、周辺に商業施設も建ち並び、賑やかになりましたね。新しい店が多く、住んでいる人も若いので、活気がある印象です。
▲今までのレポートでもお伝えしましたが、上志段味の街には年を追うごとに新たな道が整備され、新しいお店も増えていっています!
今年の3月には東名高速道路の「守山スマートIC」ができて、名古屋ICまで約5分でアクセス可能になったことで、さらに便利になりました。
一方で、まだまだ空き地もあり、発展の余地がある場所でもあります。
お子さまの成長と重ねあわせながら、上志段味や【守山センチュリーゲート】の発展を見届けていただきたいと思っています。
Q2:【守山センチュリーゲート】は、どんな街にしたいと考えましたか?
「パナソニック」は今年で創業100周年を迎え、その次の100年を見据えるという意味を込めて、「その街には、次の100年の物語がある。」をコンセプトに、フラッグシップとなる200区画の大規模な街を計画することになりました。
街区計画を決めるにあたっては、その街で生活される人々が胸を張って、「この街が私のふるさとです」と言えるような街にしたい、資産価値も向上させたいという想いから、「パナソニック ホームズらしいって何だろう」「住まう人に喜んでもらうためには、どういう家、街にすればいいのだろう」と考えました。
そこで、街づくりに関して考えるワークショップも開催しましたね。
▲拝見させて頂いた、ワークショップの資料。ワークショップはパナソニック ホームズの社内の人だけでなく、【守山センチュリーゲート】に関係する様々な業種や立場の方が参加して実施されました。
この資料の分厚さからも、商品や防犯・外構・コミュニティ・ライフスタイルなど、様々な面から街づくりについて皆さんで検討されたことが分かるようですね。
ワークショップは全部で5回開催され、5~6人のグループに分かれて率直な意見を交換したり、首都圏の大規模分譲地の視察にも行きました。
ワークショップで話し合ったことをもとに、さらに何度も熟考を重ねて、街区計画を決めていったんですよ。
Q3:街並みづくりでこだわったポイントを教えてください!
まず、扇形という敷地形状を活かした街づくりを考えました。
街全体で虹を表現しようと思い、弧を描くように通りを配置し、北から赤・オレンジ・黄色・緑・青・紫の花をそれぞれ植える計画にしました。
さらにメインストリートは、シンボルツリーを植えて並木道に。
この街のコンセプトが「その街には、次の100年の物語がある。」なので、一青窈の「ハナミズキ」の歌詞にちなんで、ハナミズキも植える計画にしています。
南北に通る道は真北の空を見上げると、遊歩道の先に北斗七星が見えることから「ポラリスアレイ(北極星の小径)」と名付け、各通りとの十字路には天の川をモチーフとしたタイル画を描きました。
▲数年後に「Google Earth」などで【守山センチュリーゲート】を上からみると、植えられた花によって虹のように見えるかも!とのこと。夢があってとっても素敵な計画ですよね!
皆さんが暮らし始めたあとも、ずっと美しい街並みや景観を保つための工夫も考え、外構のお手入れを2年間無料でサポートする「ガーデンサポート」というサービスも導入しました。
今までガーデニングをしたことがなかったり、苦手な方でも、家を買ったときのようなキレイなお庭を保つことができるように専門家がサポートしますよ。
外周のデザインにもこだわり、重厚感のあるゲートや多くの樹木を配することで特別感を出し、そこに暮らすのが誇らしくなるような雰囲気となるようにしましたね。
▲【守山センチュリーゲート】の外周は、このようにオシャレなウォールや植栽、ゲートなどで囲われ“1つの街”としての特別感が演出されています。
あと、地区計画を自社で制定しているのも大きなポイントだと思います。
最低敷地面積など、街についてのガイドラインを予め制定しておくことで、数十年先に土地が分割して売却され、もともと1棟だった土地に2棟の家が建って街並みが崩れてしまう…ということも避けられるんですよ。
完成した直後の街が美しいだけでなく、住まわれる方々の生活を見据え、「いかに美しい街を継続させていくか」までしっかりと考えられた【守山センチュリーゲート】。
100年といった長い先の未来まで見据えて開発がされているのだと感じることができました。
家族の成長とともに街の成長も感じながら、日々の生活を送ることができそうですね。
次回も引き続き、パナソニック ホームズの岩井さん、守屋さん、岩原さんにインタビュー。
【守山センチュリーゲート】に設けられる交流拠点の「コモンヴィラ」や、気になる「災害対策」についてお伺いします。お楽しみに。
住宅ライター
村田明音
住宅ライター。女性誌の編集や広告営業を経て、ライティング会社を設立。マンションや一戸建て、リノベーションなど住宅分野に幅広く関わっている。旅行先でも、物件や町の住みやすさをついチェックしてしまう。