南北線ってどんな路線?利用者目線で調べました

今回レポートするのは、「ウエリス浦和美園」の最寄駅、「浦和美園」駅を通っている路線について。
「浦和美園」駅からは、直通で乗り入れている東京メトロ南北線を利用することになりますが、南北線ってあまり馴染みがないという方も多いのではないでしょうか。
そこで、東京メトロ南北線の使い勝手はどうかなど、利用者目線で調べました。
▲「浦和美園」駅は埼玉高速鉄道線の始発駅ですが、埼玉高速鉄道線は、東京メトロ南北線、東急目黒線と相互直通運転を実施しているので、実質「浦和美園」駅⇔「日吉」駅間を行き来している電車というイメージですね。
「浦和美園」駅を出発するほとんどの電車が「日吉」駅行き、もしくは「白金高輪」駅行き。
「赤羽岩淵」駅で止まってしまう電車は運行されていませんから、こちらの記事では1本の路線として扱うことにします。
こちらの記事についてまとめると……
■朝7時台は3~6分置きに上り電車があります。始発駅だから、“座って通勤”もできそう
■駅が新しくてキレイ!エレベーター・エスカレーターも整っている
■事故を防止するホームドアも全駅に設置。定時運行率の高さにも注目
朝7時台は3~6分置きに上り電車があります。始発駅だから、“座って通勤”もできそう
路線のことを調べるうえで、気になるのはやはり“通勤のしやすさ”ではないでしょうか。
「浦和美園」駅を出発する電車は、平日朝7時台は1時間に13本あり、およそ3~6分に1本の割合で発車しています。
▲「浦和美園」駅の路線図と時刻表。
平日・土日の日中(10~16時)は1時間に5本と少なめですが、朝夕の通勤時間帯は電車の本数も充実しています。
これは埼玉方面から都心部へ向かう電車としては標準的な本数で、例えば東武スカイツリーライン「北越谷」駅の場合は平日朝7時台に19本、JR京浜東北線「与野」駅は17本、JR武蔵野線「東川口」駅は13本、東武東上線「みずほ台」駅は17本の電車があります。
これらの駅・路線と比較して、「浦和美園」駅や埼玉高速鉄道が「いいな」と思うのは、「始発駅であること」と、「混雑率が低い路線であること」。
始発駅というと、座って通勤できることに魅力を感じる方も多いのではないでしょうか。
混雑時の場合は待つ必要もあるとは思いますが、それでも「待てば座れる」というのはありがたいですね。
そして、混雑率の低さも特徴のひとつです。
▲埼玉県内から東京都内へ向かって走っている主要11路線(JR、私鉄など)のうち、埼玉高速鉄道は最も低い混雑率です。
混雑率の基準は、「[100%]=定員乗車。座席につくか、吊り革につかまるか、ドア付近の柱につかまることができる。[150%]=肩が触れ合う程度で、新聞は楽に読める。(※1)」となっているので、123%というと、立っていてもゆとりが感じられるくらいの混み具合だと思います。
また、東京メトロ南北線も、首都圏を通っている地下鉄の中では混雑率が低い方ですから、都心部への通勤も混雑のストレスは少なそうです。
駅が新しくてキレイ!事故を防止するホームドアも全駅に設置されています
また、東京メトロ南北線は2000年、埼玉高速鉄道線は2001年に開業(※2)した比較的新しい路線ということもあって、駅がキレイでバリアフリー設備も整っている点も、この路線のメリットだと思います。
開業年が古い地下鉄の場合、乗換えなどの時に階段を利用しなければならないことも多く、ベビーカーでの移動の際などに苦労した経験のある方も多いのではないでしょうか。
実際私は、赤ちゃんを連れて都心部へ出かけた時は、なるべく南北線や都営大江戸線、副都心線など、新しい地下鉄を選んでいました。出かける前に調べなくても、これらの路線なら、エレベーターで出口まで移動できることが分かっていたからです。
それくらい、バリアフリールートが整備されているかどうかって、結構大事なポイントなんですよね。
▲「浦和美園」駅も、通路が広くて、エレベーター・エスカレーターが整っており、利用しやすい駅だと感じます。
ベビーカーや小さいお子さんと手を繋いで歩くパパやママの姿もよく見かけますし、電車に乗って家族でお出かけするのも快適そう。
(我が家の最寄駅は駅舎が古くて通路が狭く、エスカレーターもないので、子連れでの移動がちょっと大変なんですよね……苦笑)
加えて、駅のホームドアが全駅に設置されているのも、新しい路線ならではだと思います。
▲こちらは「浦和美園」駅のホームドア。
転落事故や駆け込み乗車の防止など、安全面でも運行面でもメリットがあるといわれるホームドアですが、後から設置するのはなかなか大変だそう。都内でも設置が進んでいない駅はたくさんありますね。
小さい子どもと一緒に歩いている時も、ホームドアがあると安心。新しい路線っていいなぁと感じます。
こういったホームドア全駅設置の効果もあってか、埼玉高速鉄道線は上り電車の定時運行率(時間どおりに電車が運行される率)が99.8%(※3)なのだとか。
乗り入れ路線が多いと、事故などで電車が遅延・運休することが多いなんて聞きますが、埼玉高速鉄道線は2路線と乗り入れているのに、かなり正確に運行できている路線なんですね!
▲一方、他路線と比較すると、運賃が少し高めという声もある埼玉高速鉄道線。
今年3月から通学定期券が最大22.2%値下げされるなど、利用者の負担を軽くする取り組みもされているようです。
さて、次回の記事でも埼玉高速鉄道線、東京メトロ南北線、東急目黒線についての記事をお届けする予定です。
どんな場所を通っている路線なのか、乗換えのしやすさや、ビジネス、レジャー、通学などで利用することを考えながら、レポートしたいと思います。
どうぞお楽しみに!
※1:一般社団法人日本民営鉄道協会「鉄道豆知識 混雑率」より
※2:東京メトロ南北線は1991年に駒込~赤羽岩淵間、2000年に目黒~赤羽岩淵間全線開通
※3:埼玉高速鉄道ニュース「ウェブサイトから簡単に遅延証明書を受け取れます(平成27年8月13日発行)」より。平成26年4月~6月に、赤羽岩淵方面の列車で5分以上遅延した本数を、同期間・同方面の総列車本数で除したもの

住宅ライター
熊谷実津希
住宅ライター。賃貸、分譲、中古も新築も、さまざまな住宅・不動産分野の記事を担当してきました。住宅最新トレンドや自分の足で調べた現場のことなど、自身の取材で得た情報を第三者目線で徹底的にレポートします。