間取り解説レポート ~南向き3LDK・Eタイプをピックアップします

今回は「ザ・パークハウス 三郷」の間取りを紹介します。
2月中旬から第1期の販売がスタートしたこちらの物件、3月末現在は先着での販売となっており、第2期は4月中旬から予定されているそうです。
つまり、今は「第1期の販売は終わったけれど、住戸の選択肢は多め」な状況。
マンションは、販売期が進むほど選べるプランや階数が限られてきます。
こちらのマンションのプランは、3LDKが中心。
選択肢の多い基本の中住戸3LDKは、専有面積68㎡台~71㎡台。東向きのA・Bタイプ、南向きのC・D・Eの5タイプがあります。
いずれもリビング・ダイニング(LD)や各部屋の配置はほぼ同じで、収納の位置や大きさ、LDと洋室を仕切る引き戸の形などが違ってきます。
そんな中住戸の3LDKのなかから今回は、私が好みで選んだ(笑)「Eタイプ」を例に解説。
かなり大きな収納があること、南向きで住戸のポジションが良いことがピックアップの理由です。
ちなみに、上の写真は3月上旬に撮影したマンション建設地。
5階くらいまで建ち上がってきた段階で、建物がどのように建つかや、周辺の建物との関係が分かりやすくなってきました。
こちらの記事をまとめると……
■どんな間取り? 「縦リビング」の3LDKが中心。Eタイプは約1.9畳の大型ウォークインクローゼットも特徴
■Eタイプの位置を確認。道路を挟んで向かい側に建物がなく、開放感を得やすい
■最上階でも5,000万円以下(分譲実績)。新築・駅近・上層階で探しているなら価格的メリットも
どんな間取り? 「縦リビング」の3LDKが中心。Eタイプは約1.9畳の大型ウォークインクローゼットも特徴
まずは共通の特徴から。
A~Eの5タイプに共通するのは、LDと洋室が隣り合って配置されている「縦リビング」タイプという点。
▲Eタイプ(専有面積71.92㎡、バルコニー面積11.78㎡、3LDK+2ウォークインクローゼット)の間取り図。
中住戸3LDKに共通している特徴を書き入れました。
LDと洋室が引き戸、もしくはウォールドアで仕切られていて、開けるとひとつの大きなLDとして、閉めるとそれぞれを独立した部屋として使えるのが特徴。
空間効率の良さから、最近の3LDKのマンションに多いタイプです。
「縦リビング」は、バルコニー全体に横長にLDが配置される「横リビング」タイプに比べて、LDの壁面が長くなるため、家具を置きやすいというメリットもあります。
また、このマンションの全タイプ共通で、洋室1(3つある洋室のうち、最も広い部屋)にウォークインクローゼットが設置されています。
▲Eタイプの間取り図。
洋室1にウォークインクローゼットがある点は他のプランと同じですが、Eタイプは洋室3にも約1.9畳の大型ウォークインクローゼットがあります。
ひとくちに「大型収納」といっても、納戸のように床から天井までがフリーになっているものもあれば、布団がしまえる押し入れのようなタイプなどさまざまありますが、こちらはウォークインクローゼットなので「衣類がたくさんしまえる」のがメリット。
そもそも約1.9畳の大きさがある収納自体が珍しいですが、壁面にぐるっとハンガーパイプが設置されている「クローゼット」ですから、かなりの量の洋服が入ります。
コートやワンピースなど長物の服をどっさりかけておきたいとか、幅広の収納場所が必要になる和服などをしまっておくのにも適しています。
スーツケースやオフシーズンの布団なども入れておけますし、玄関に入りきらない靴の保管場所にしてもいいかもしれませんね。
例えばスニーカーを集めている方などは、玄関よりもウォークインクローゼットの片側の壁面にずらっと並べたりした方が、“コレクション”気分が味わえて楽しいかもしれません。
▲こちらはモデルルーム(Dタイプ・メニュープラン2)のウォークインクローゼット(約1.1畳)。
1.9畳というと、この1.7倍! 2人分の服も入ってしまいそうです。
また、LDと洋室の間がトールタイプの引き戸になっているのもポイントです。
▲開けた引き戸が壁に沿ってキレイに収納でき、デッドスペースが生まれにくい仕様。
空間を仕切るこのタイプの引き戸は、完全に開けた状態でもドア1枚分はみ出したりすることも多いですが、これだけキレイに収まっているのは良いなと思います。
▲トールタイプの引き戸の参考写真(マンション公式サイトより引用)。
引き戸は天井までの高さがあるトールタイプで、天井と引き戸の間の“垂れ壁”がないため、開けた時に開放感があり、空間の一体感が高まります。
開け閉めは扉をレールに沿って水平に移動させるだけでOK。動作が簡単です。
また、洋室1と2が、凹凸の少ないキレイな部屋の形をしているので、子ども部屋や夫婦の寝室として使う場合も、ベッドやデスクが配置しやすいのも良いなと思う点です。
▲モデルルーム(Dタイプ・メニュープラン2)の洋室1。Eタイプと同じ約6.0畳の広さです。
戸境壁(住戸と住戸の間にある壁)の天井に梁の出ない「内蔵梁」という構造を採用しているため、天井もスッキリ。
こちらのマンションの中住戸は、オーソドックスな間取りですが、その分無駄がなく、家族の人数や生活スタイルの変化に対応しやすいといえます。
夫婦2人や子どもが1人なら、LDと洋室は繋げて2LDKとして。子どもが2人になったら引き戸で仕切って、子ども部屋を増やして。子どもが巣立ってまた夫婦2人の生活になったら、寝室とそれぞれの居室を作る……といった風に、生活イメージがしやすいのも良いと思います。
Eタイプの位置を確認。道路を挟んで向かい側に建物がなく、開放感を得やすい
では続いて、Eタイプがどのあたりに位置するのかを見ていきましょう。
周辺の建物の高さが表現されたCGで見てみると……
▲オレンジがEタイプの位置。マンションの南側は、6階建てのマンションと駐車場です。
実際の街並みを見てみましょう。
上の画像に書き込んだ撮影地点、南向き棟の、西の端あたりから撮影しました。
▲左手が建設中のマンション、右が南側方面。ちょうどEタイプの前は、道路を挟んで駐車場になっています。
マンションの敷地端から、駐車場の端までの距離は30mほど。開放感ありますね。
駐車場の向こうは、一戸建て中心の住宅街が続いています。
▲左手に写っているのが、先ほどの駐車場。南側を向いて撮影しました。
高めの建物はこちらに写っている5階建てくらいですが、マンションからは離れています。
穏やかな住宅街の街並み。
先ほどの撮影地点から、反対側を見た様子がこちら。
▲マンションの目の前にではありませんが、お向かいに公園があるのでこちらも開放感があります。
公園の緑が目に優しいです。
▲撮影地点②。南向き棟の、東の端から撮影。
今は工事中の足場とグレーの養生シートがある分、建物が道路寄りにあるように見えますが、実際はもう少し奥まった位置に建っています。
江戸川の堤防の上からこのあたりの街並みが見渡せるので、そちらから見てみると……
▲写真右側、クレーンが立っている場所がマンション建設地。
南側の6階建ての建物以外は、一戸建て中心の街並みということがよく分かりますね。
実は先日、取材ということで特別に、建設工事中のマンションの中に入ることができ、5~6階からの眺めを体験してきました。
4月のレポートで紹介する予定なので、楽しみにしていてくださいね!
最上階でも5,000万円以下(分譲実績)。新築・駅近・上層階で探しているなら価格的メリットも
第1期の分譲価格をチェックしてみたところ、こちらのマンションの中住戸・3LDKは最上階の15階でも5,000万円以下。
例えば、今回紹介したEタイプでは、最上階・15階が4,998万円。
12~15階はLDの天井高が2,550mmと、11階以下よりも10cm高くなるのですが、Eタイプ・12階の価格は4,898万円。9階でも4,698万円で分譲されたようです。
上層階は、眺望や日当たりに恵まれやすく、外からの視線が気になりにくい、防犯面で安心感がある、虫が入って来にくい、などメリットが多いため、「せっかくマンションに住むのなら、上層階」というのは、一定の人気があります。
そんな条件でマンションを探していて、「三郷に馴染みは無いけど、この価格なら……」と、この物件を検討したという人が、第1期では多かったようです。
これから第2期の販売が予定されていますが、Eタイプを含め、まだこれから供給される上層階・最上階の住戸もあるそう。
マンション探しの条件として「新築・駅近・上層階」で、今住んでいる地域にこだわりがないという方には価格的メリットもあるといえそうです。
※モデルルーム写真は、モデルルームDタイプ(メニュープラン2、カラーセレクト:Ecru Birch、11階想定)を2022年12月に撮影したもので、エアコン・造作家具・照明・装飾用小物等オプション(有償)も含まれます。家具・調度品等は販売価格に含まれません。
※掲載の間取り図計画段階のもので変更になる場合があります。詳細は図面集を参照ください。
※掲載の「外観完成予想CG・周辺環境概念図」「敷地配置イラスト・周辺環境概念図」は、計画段階の図面を基に描き起こしたものと地図等を参考に描き起こした周辺環境を合成したもので実際とは異なります。

住宅ライター
熊谷実津希
「知りたいことは、現場に行って調べる!」がモットーの住宅・不動産専門ライター。二児の母にして分譲マンション購入経験あり。美味しいお店を発見する眼力にも自信あり!?