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住宅ライターの「バウス川口新井宿」取材レポート

福岡由美

住宅ライター
福岡由美

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2022年10月28日

HITOTOWA×百年防災社が初タッグ!両社担当者に聞く「バウス川口新井宿」のコミュニティ醸成と防災力とは?

新築分譲マンションの住まい価値を高め「暮らし心地」や「資産としての評価」を維持していく上で、近年欠かせない要素として注目されているのが「マンション内コミュニティ」と「防災力」です。

マンションの住民同士のコミュニティが円満な状態にあると、管理組合の運営や決議がスムーズに行えるようになり、結果、管理組合総会や大規模修繕などの一大行事を円滑に進めることで「マンションを良好な状態に保つ=資産性を維持すること」につながります。また、万一の災害に向けて日ごろから「マンション内の自助・共助の大切さ」を住民同士が意識するようになれば「災害復旧に強いマンション=災害復旧に強い地域」をつくることも可能です。

しかし、こうした取り組みをマンションの住民だけで行うことは容易ではありません。そこで【バウス川口新井宿】では、管理組合結成後約1年にわたって、コミュニティ醸成と地域防災のプロがサポートを行ってくれます。今回のレポートでは、HITOTOWAの浅野北斗さんと百年防災社の葛西優香さんにお話を聞きました。

ちなみに、コミュニティ醸成事業の先駆け的存在である『HITOTOWA』と、地区防災計画の作成を推進する『百年防災社』がタッグを組み共に取り組むマンションは【バウス川口新井宿】が初めてなのだそうです!


▲インタビューはリモートで実施。左上:HITOTOWAの浅野さん、左下:百年防災社の葛西さん(右上は筆者/2022年10月撮影)

【この記事のまとめ】

浅野さん「HITOTOWAのミッションは、人と人との輪を
つなぐことによって都市の社会環境課題を解決していくこと」

福岡───最近でこそ「マンション内のコミュニティ」が注目を集めていますが、HITOTOWAさんは東日本大震災前の2010年に発足されて、いち早くコミュニティ醸成の必要性を唱えていらっしゃいましたね。実際にマンション内コミュニティ醸成を行うと、どのような効果が得られるのでしょうか?

浅野(以下敬称略)───HITOTOWAでは「人と人との輪をつなぐことで都市の社会環境課題を解決していく」ということをミッションに掲げています。特にマンション内では「防災・子育て・管理」が重要な課題となるのですが、「防災と子育て」に関しては、いざという時に助け合うことができる“共助の関係”を構築しておくことがとても大切です。「管理」に関しても、お互い顔も名前も知らない人同士だと大規模修繕のような重要な話し合いもスムーズに進められませんから、この点にも日ごろのコミュニケーションが不可欠となります。そこで、私共HITOTOWAがお手伝いをしながら、マンション内の住民の皆さん同士が良好な関係を築くことで、それを地域へと波及させていく・・・結果「トータルでまち全体が活性化していく効果」を目指してサポートを行っています。

福岡───本物件でのサポート期間は当初約1年間とのことですが、具体的にはどのような活動を行う予定ですか?

浅野───期間は2023年9月から約1年間、3か月に1度のペースでイベントの開催を予定しています(※1)。中でも初回のイベントは「ファーストステップとして多くの住民の皆さんに楽しく参加していただき、マンション全体の雰囲気を掴んでいただくこと」を目的としますので、おそらくバーベキューなど食関連のイベントになるかと思います。幸いなことに【バウス川口新井宿】は屋外のスペースが丁寧に造りこまれていて共用施設が充実していますので、こうした共用部空間の活用を促進しながら、管理組合や入居者の皆さんのご要望を採り入れ、ワクワクできるイベントを企画したいと考えています。
※1:コロナの感染状況により実施期間・イベント内容等が変更になる可能性があります。

 


▲【バウス川口新井宿】の敷地内にはバーベキューブースのある『プレイスペース』が(完成予想イラスト)。アウトドア用品ブランドLOGOSのBBQグッズやキャンプ用品のシェアリングサービスも導入されているため、食やアウトドアを切り口に住民同士のつながりが広がっていきそう。「子育て・防災については共助意識の啓発も含めて、重点的にサポートを行っていきたいと考えています」と浅野さん。

 

福岡───コロナ禍では人と人との接触が難しいシーンもあると思いますが、コミュニティの醸成にあたりどのような工夫をされていますか?

浅野───実はHITOTOWAでは、コロナの直後からオンライン化を図り、皆さんが共用部に集まらなくても、つながりを感じながら楽しんでいただけるようなコンテンツを開発しました。感染状況が落ち着いた現在は、感染対策ガイドラインを重視しながら、対面でのコミュニケーションも大切にしており「対面とオンラインのハイブリット開催」を行っています。オンラインについては、コロナ対策だけでなく“乳幼児がいてなかなか外に出られない”というファミリーの方からも「自宅に居ながら参加できるので嬉しい」という声を多数いただいております。

福岡───マンション内のコミュニティ醸成は、新築の時点から取り組むことで住民の皆さんが同じスタート地点に立ち、横並びで参加しやすくなるはず。子育て・防災・管理などのマンション内の重要事項を「じぶんゴトにしてもらう」という意味でもHITOTOWAさんのサポートは大切ですね!

葛西さん「まずは自分の命を守る“自助”、次に視野を広げて“共助”を行う──そのためには、発災前からご近所との関係性を築いておくことが大事」

福岡───浅野さんのお話を受けて、改めてマンション防災には「コミュニティ」というベースが不可欠だと感じましたが、葛西さんがマンションの防災力を高めるために必要なモノは何だと思われますか?

葛西(以下敬称略)───私自身はまず「自助」が重要だと思っています。各住戸、一人ひとりの方が家の中で「自分の命を守る対策」を行っているか?「家族を守る連絡手段」をちゃんと確認しているか?これが「共助」に向かう手前の「狭域の自助」となります。そして、自分の命が守れるようになったら、次は視野を少し広げてご近所と連携し「共助」を行います。「自助ができて初めて共助ができる」という点は、皆さんにぜひ知っておいていただきたいポイントですね。

福岡───【バウス川口新井宿】でも共用部に防災倉庫を設けているように、近年はマンション業界全体で防災意識が高まっていると感じます。しかし、「住民同士の災害時の連携や共助の意識」を高めることはなかなか難しい・・・そこで、マンション内の防災マニュアル作成のお手伝いをするのが百年防災社さんの重要な任務なんですね?

葛西───そうですね。マンションの防災マニュアル作りは受動的に行っても意味がないので、あくまでも住民の皆さんが主体となるように私共がサポートしていきます。年に4回のワークショップを開いて、住民の皆さんと一緒に防災マニュアルを作成するのですが、実は「マニュアルを完成させること」がゴールではありません。なぜなら、完成までの過程で「住民の皆さんに、それぞれの考えを提示してもらうこと」に意義があるからです。災害時、どうしても人は不安な状態になって想定外の行動を起こしがちです。そんな時も、住民同士がお互いに受け入れることができる関係であれば、災害の危機を共に乗り越えやすくなります。ワークショップでは「人の意見を否定しないこと」「言いたいことがあればその場で行ってもらうこと」をルールにして議論を行う雰囲気をあえてつくります。「人を知る」ことが災害への備えになるのです。

福岡───たしかに、災害時の自分や周りの行動は誰もが予測できませんから、マニュアルがあれば「行動への心がまえ」として備えることができるわけですね?具体的にはどのような項目を盛り込むのでしょうか?

葛西───基本的には、発災前にやっておくこと・発災直後にやるべきこと・発災後時間が経ってから行うことなど、時系列で大きく3段階に分けて項目を作り、「このマンションではこんなケースが予想される」といった事例をご提示しながら、住民の皆さんに各項目について話し合っていただきます。例えば、東日本大震災の時には、マンションのエントランスに地域の避難者を招き入れようとする住民がいた・・・逆に、どうして部外者をマンションに入れるんだ?と怒る住民がいた・・・事前にルールを決めておかないと、このようなトラブルが発生することもあります。こうした事例に関して「自分ならどう思うか?」を活発に話し合っていただき、住民の皆さんの方向性が確定したら、それをマニュアルに落とし込む作業を私共が行います。最終的には管理組合総会で内容に対する合意を取っていただき、マニュアルが完成します。

福岡───今回はマンション内の防災マニュアルだけでなく、新井宿全体の「地区防災計画」を作成する可能性もあるそうですね?

葛西───まだ決定ではないのですが、地域の皆さんからご要望を受けたらぜひ取り組みたいと考えています。「地区防災計画」の作成は内閣府が平成26年から提唱をはじめたもので、行政の防災計画とは別に、地域住民の皆さんが地域の事情に合わせて作成することができます。ただし、自主的にそれを作っている地域はまだまだ少ないのが現状です。

災害時には各地域に避難所が設置されますが、行政の職員の方は立ち会えないことが多く、地域住民が中心となって避難所の運営を行わなくてはいけません。ちなみに、マンションの住民は在宅避難が原則となりますが、避難物資は避難所にしか届けられませんから、誰かが避難所まで取りに行かなくてはいけません。しかし「知らない人が物資を取りに来た」ということになれば避難所の中は混乱する可能性があります。他にも「避難所の防災倉庫のカギを誰が持っているかわからない」といった混乱が現場で生じていることもあります。こうした事例を考えると、マンション内だけでなく、地域の皆さんとの日常的なコミュニケーションもとても大切で、ご近所の方たちと一緒に「地区防災計画」を作成することは大きな意義があると思います。

福岡───なるほど。マンション内の自助・共助が混乱していない状態であれば、地域の避難所へ出向いて運営のお手伝いをすることもできる・・・防災マニュアルと地区防災計画を同時に作成することができれば「地域全体の防災力」を高めることができそうですね!

住民同士が「イイね!」と応援し合えるようなコミュニティを目指す

福岡───最後になりますが、浅野さん、葛西さんが目指す【バウス川口新井宿】とはどんなマンションでしょう?

浅野───どんなマンションにするか?はあくまでも住民の方たちが主体となりますが、僕たちがその道筋を描くお手伝いをさせていただくことで「様々なコトに挑戦=トライできるマンション」になると良いなと考えています。『新井宿』は公園や豊かな緑に囲まれたゆったりとした立地にあるので、休日にキャンプを楽しんだり、アウトドアを楽しんだりと、都心では体験できない様々なコトに挑戦できる環境が整っています。物件のコンセプトでもある「イイな!新井宿」のように、住民の皆さんの挑戦を「イイな!」と応援し合えるような、そんなコミュニティをつくることができたら嬉しいですね。特に今回は、百年防災社さんと初めての連携になりますので、皆さんの挑戦がどのような防災力につながっていくのか?についても見届けたいと思っています。

葛西───ある程度コミュニティのベースがないと、住民さんたちもなかなか防災に関して主体的になれないと思いますので、今回HITOTOWAさんのお力をお借りできる点はとても心強いですね。『新井宿』は、近くに大きな公園があって日ごろからアウトドアを楽しめる環境にありますが、実は災害時はまさにキャンプのような状態になり、限られた物資・限られた備品だけでどのように生き延びることができるか?という点が大事になりますから、日ごろからアウトドアに親しむ環境は防災力を身につける上でも有効です。HITOTOWAさんが醸成された楽しいコミュニティで、防災のことも楽しく考え、「主体的に動くことができる人たちが集まるマンション」を一緒に目指すことができたら嬉しいですね。

いかがでしたか?この記事を読んで「人付き合いや管理に手間がかからないと思って、戸建てではなくマンションを選んだのに・・・」と感じた方もいらっしゃるかもしれません。しかし、筆者の取材経験上「すべて管理会社にお任せ」のマンションは、築年数を経ると住民の「住まいに対する愛情」が薄くなり、やがて適切な管理が行えなくなって、資産としての評価を低下させる原因となります。

【バウス川口新井宿】は158世帯が共に暮らす大規模マンション。良好な住環境を維持しながら資産価値を守る上で、住民同士の連携は欠かせません。このHITOTOWAさんと百年防災社さんの取り組みが、10年後、20年後にどのような「住まいの価値」をもたらしてくれるのか?今から楽しみです。

■取材協力/株式会社HITOTOWA
https://hitotowa.jp/
■取材協力/株式会社百年防災社
https://100bou.jp/

福岡由美

住宅ライター
福岡由美

住宅ジャーナリスト・住宅ローンアドバイザー・ファイナンシャルプランニング 技能士 /取材歴20年以上の専門家として住宅情報誌やサイトへレポートを寄稿、セミナー講師等も務める。

  • 情報は掲載⽇時時点のもので、現在は対象の住⼾等が販売済みになったり、周辺環境が変わっている場合もあります。
  • このサイトでは、住宅ライターが実際に物件やその周辺を取材し、または調査したことを独自の目線で記事にしています。感じ方には個人差がありますので、直近の状況等については現地でご確認ください。
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