• 分譲マンション
  • 埼玉県さいたま市緑区
  • NTT都市開発・川口土木建築工業

住宅ライターの「ウエリス浦和美園」取材レポート

熊谷実津希

住宅ライター
熊谷実津希

そのうちTOP > ウエリス浦和美園 > 「二重床」と「直床」って何が違うの?マンションの“床”について考えてみましょう
2019年08月30日

「二重床」と「直床」って何が違うの?マンションの“床”について考えてみましょう

今回注目するのは、マンションの“床”です。
一見すると地味な部分ではありますが、実は毎日住むうえでの快適性や、将来のリフォーム性などを左右する大事なポイントなんです。

そしてこの、快適性やリフォーム性(可変性といったりします)は、普段はフローリングに覆われて見えない“構造”の部分に秘密があります。
見えない部分だけに、住んでから数十年経って、いざ「大幅なリフォームがしたい」と思ったとき、「床の構造が原因で、思ったとおりのカタチにできない」といった悩みに直面してしまうことも。

では、マンションの床って、どんな部分に注目しておくと良いのでしょうか。
ヒントとなるのは「二重床かどうか」という点。「二重床」と「直床(じかゆか)」の違いや、メリット、デメリットなどについても、解説していきます。

こちらの記事についてまとめると……

■二重床は、上下階を隔てるコンクリートスラブの上に空間があり、その上に床材を施工する構造
■支持ボルトで支えられた空間の中に、水まわりの配管などを通すので、可変性に優れる
■ふわふわした感触の直床に比べ、固い踏み心地の二重床。“床らしい”感触を好む人にも選ばれる

コンクリートスラブの上に、配管を通すための空間がある二重床

マンションの床には、大きく分けて「二重床」と「直床」の2種類があり、それぞれ構造が異なります。

「二重床」は、その名の通り、床の構造が“二重”になっているもの。
マンションの躯体(建物の構造部分のこと)の一部であり、上下階を隔てているコンクリートスラブの上に、支持ボルトを立て、その上にフローリング材などの床材を施工します。

対して「直床」は、コンクリートスラブの上に直接床材を施工します。

「ウエリス浦和美園」で採用されているのは、「二重床」です。


▲二重床と直床の概念図。
コンクリートスラブの上に施工する床材は同じでも、その間に支持ボルトで支えられた空間があるかないかが大きな違いです。

二重床は床下の空間の中に配管を通すので、将来の大幅なリフォームにも対応可

なぜこんな風に床を二重にするのかというと、この部分に配管を通すためです。

完成した建物に住んでいるとなかなか実感が湧かないものですが、マンションでも一戸建てでも、床の下には給水や給湯、排水、ガスなどの配管が通っています。

直床のマンションの場合も床下に配管が通っているのですが、コンクリートに直接配管を埋め込む訳にはいきませんから(万が一、水漏れなどがあった場合に修理できなくなってしまいますからね~)、キッチンや洗面室などの水まわりだけコンクリートスラブを低くし、二重構造にして、そこに配管を通すのが一般的です。

この場合、配管の位置がほぼ決まってしまうため、将来「キッチンのレイアウトを変更したい」「洗面台の位置を変えたい」など、大幅なリフォームをしたい場合に、制約が出てきてしまうことも。


▲普段は見えない部分なので意識しないことが多いのですが、水道が通っているところには必ず配管があります。

 

二重床の場合は、水まわりのレイアウトを変えるような、大胆なリフォームにも対応できます。

 

実は私、過去に自宅のキッチンを変えたくて、業者さんに見積もりを取ったことがあり、そのときに「直床だと、できないことがあるんだ」と痛感したという経験があります。

古い壁付けタイプのキッチンを、今の主流である対面式のカウンターキッチンにしたい! と思ったのですが、「こちらのマンションは直床なので、キッチンの場所は変えない方が良いですね。どうしてもという場合は、配管スペースの分だけ、床が高くなります」と言われ、憧れの対面式キッチンは実現しなかったのでした。

 

新築時に、「リフォームのことなんて、考える必要ないんじゃない?」と思っていても、長く住んでいくと、リフォームは多かれ少なかれ必ず直面する問題です。今から十数年後には、また新しい設備などが登場しているかもしれません。
購入時に「大幅な変更にも対応できる」構造のマンションを選んでおくと、後悔が少ないのでは、と思います。

違いは床の“踏み心地”にも。二重床のしっかりとした感触を好む人も

また、二重床と直床の違いは、リフォーム性だけではないんです。
実は床の“踏み心地”がかなり違うって、ご存知でしたか?

 

文章ではちょっと表現するのが難しいのですが(笑)、二重床はしっかり固めの踏み心地。
対して直床は、ちょっとふわふわした柔らかめの踏み心地です。下駄を履いて外から帰ってくると、普通の床がふにゃっと感じることって、ありませんか? あの感触に近いんです。

直床は、コンクリートの遮音性を高めるため、クッション材をフローリングの下に施工します。
そのクッション材の影響で、柔らかめの感触になるのですが、独特の「見た目はフローリングなのに、歩くとふにゃっとする」感覚に違和感をおぼえるという声も聞きます。

対して二重床の場合は、クッション材がなくても遮音性が維持されるので、木の床を踏みしめているような固めの感触になるんですね。

また、コンクリートと床材との間に空間があるため、特に1階住戸においては、冬場の“底冷えする感じ”が軽減するともいわれます。


▲複数のマンションのモデルルームを注意深く比べてみると、室内に入って床を踏んだ瞬間、「これは直床だ」「違和感がないから、二重床かな」と分かると思います。

 

まとめると、二重床は、大幅なリフォームにも対応できることや、しっかりとした踏み心地の床になるというメリットがあります。
直床は、リフォームの際に制限が生じたり、独特の柔らかめな感触になることがありますが、暮らすうえで大きな問題になるものではありません。

二重床のデメリットについてですが、一般的には「直床に比べて施工コストがかかる」くらいで、大きなデメリットはないといわれています。

こういった、構造面など見えない部分は、リフォームなど住んでから数十年経った後に、違いが分かることが多いもの。新築時には「どちらでも変わらないのでは」と思っていても、後から「あちらにしておけば良かった」と思うこともありますから、検討材料のひとつに加えてみても良いと思います。

熊谷実津希

住宅ライター
熊谷実津希

住宅ライター。賃貸、分譲、中古も新築も、さまざまな住宅・不動産分野の記事を担当してきました。住宅最新トレンドや自分の足で調べた現場のことなど、自身の取材で得た情報を第三者目線で徹底的にレポートします。

PAGE TOP