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住宅ライターの「レ・ジェイド美しが丘」取材レポート

熊谷実津希

住宅ライター
熊谷実津希

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2020年05月12日

コロナショック下の新築分譲マンション供給について考えました

今回の新型コロナウイルスの感染拡大による混乱は、新築分譲マンション市場にどのような影響を与えているのでしょうか。今マンションの購入を検討している方はもちろん、多くの方が気になっていることと思います。

現在も進行中の問題で、状況も日々変化するため、今後の見通しを立てるのが難しいところではありますが、買い手にとって不安材料ばかりというわけでもありません。

そこでこちらの記事では、これまでの市場動向なども振り返りながら、今後のマンション市場に関連するいくつかの要素について、みていきたいと思います。

こちらの記事をまとめると……

これまでのマンション市場はどうだった? リーマンショックによる日本の不動産への影響

これまでの首都圏の新築マンション価格を振り返ってみましょう。


▲住宅金融支援機構「フラット35利用者調査」より、首都圏のマンション購入価格をグラフにしたもの。
2008年のリーマンショックをきっかけに価格が下落、そして2011年に発生した東日本大震災以降、上昇に転じています。

 

まず、2008年のリーマンショックをきっかけに日本のマンション価格が下がっていった経緯からおさらいしてみましょう。

 

そもそも、リーマンショックとは
リーマンショックとは、アメリカのサブプライムローン問題に端を発する金融危機です。アメリカでの住宅ブームを背景に、返済能力が低い人に貸し付けたローン債権が金融商品化され、世界中の金融機関や投資家が取得しました。

後にローンを返せなくなる人が続出し、この「サブプライムローン」が不良債権化。サブプライム関連の商品を大量に抱えていたリーマン・ブラザーズが経営破綻し、世界中の金融機関に不信感が広がりました。

 

リーマンショックが日本のマンション価格に与えた影響
この影響で、不動産投資信託のJ-REITをはじめとする不動産証券化市場が活発化していた日本の不動産市場から、外資系企業が一気に手を引きます。先行き不安の広がりなども影響し、マンションの在庫が増えていきました。

すると、資金に余裕のなかった中小のディベロッパーを中心に「在庫を捌きたい」という思惑が強くなり、値崩れが起きてマンション価格の下落へと繋がりました。


▲2009年の価格下落は、リーマンショックという金融危機が実体経済へと影響を及ぼした例。特に投資用物件が多い都心部において顕著でした。

 

現在の供給戸数はどんな状況?
リーマンショック後に中小のディベロッパーが在庫を値引きして売らざるを得なかった理由のひとつに、「当時の供給数」があります。

リーマンショック前、2000年から2005年頃までは、首都圏のマンション供給戸数は8万~9万戸で推移していました。
その後少しずつ減少し、2008年からは4万戸前後に、2019年時点では3万戸強とかなりの開きがあります。

リーマンショック前当時の主な購入者層は、団塊ジュニアと呼ばれる世代。また、バブル期に住宅価格が高騰しすぎて家を買うことができなかった人たちの需要もあったといわれています。
そのような世代が住宅購入の中心となる人口構成を背景に、供給数が旺盛だったタイミングでリーマンショックが起こったため、在庫を多く抱えるディベロッパーが出てきてしまったという事情もありました。

 

リーマンショックは、金融危機が実体経済にまで影響を及ぼした例ですが、今回のコロナショックは、各分野の自粛などで実体経済の方が先に影響を受けているものの、現状は金融危機という最悪の状況にまでは至っていません。

また、金融機関はリーマンショック時の反省から、自己資本比率を高める施策を取ってきました。その効果もあり、金融危機を起こすような状況に以前より強くなっているといえます。

売れ行きや価格への影響は? マンション市場に関わるさまざまな要素

住宅ローンの金利水準
まずマンションの売れ行きという面で、プラスの要素について考えてみましょう。それは、住宅ローン金利が低水準で推移していること。
10年前と比べてみると、2009年には2.60%だった借入最低金利が、2020年3月時点では1.24%(※1)と、1.3%以上もの差となっています。仮に6,000万円を借入れるとして、総返済額では1,600万円の差が出るわけです。

住宅ローン金利がこのまま低水準で推移すれば、マンションの売れ行き・購入にとってはプラス材料といえます。

 

マンション価格は?
マンション価格については、原価を構成する要素について考えてみましょう。

まず、建設コストは上昇傾向が続いています。
建築費が上昇している原因は、慢性的な人手不足や、東日本大震災の復興、また都市部で目白押しの再開発計画による需要増から来ており、この原因に変化がなければ建築コストが大きく下がることは無さそうです。

もうひとつマンション価格を左右する要素である土地の値段ですが、東京都の地価はこの5年間でゆるやかな上昇傾向にあります。
特に顕著なのが東京都千代田区・中央区・港区のいわゆる“都心3区”。東京オリンピックの開催決定や国外からの観光客の増加により、ホテル用地などの需要が高まっていたためです。

これまで都市部においてマンション用地取得の“最大のライバル”はホテルでした。今後、商業施設やホテルの建設が下火になると、その影響で地価が下降することもあり得ます。

仮に用地価格が下がるとすると、それが「マンション価格」に反映されるのはおおよそ数年後。マンション事業は大まかにいうと用地取得→企画→行政手続き→設計→施工→販売、という流れを経て年単位の時間をかけて売り出されるため、価格に反映されるにはタイムラグが出ることになります。


▲一方、富裕層向けの1億円を超えるような高額物件などでは、株価変動による資産目減りの影響を受けやすいことなどから、一般的な実需のマンションよりも早期に影響が出る可能性があると考えられています。

 

このような様々な要素をみていくと、新築分譲マンションにおいては現状、マイナス要素ばかりというわけではなさそうです。ただ、影響が長引くほど状況は変わっていくと考えられます。今後の情勢を注視しつつ、納得のいく住まい選びをしたいですね。

※1:住宅金融支援機構「フラット35 借入金利の推移」より、借入期間が21年以上35年以下、融資率9割以下、新機構団信付きのものを比較
熊谷実津希

住宅ライター
熊谷実津希

「知りたいことは、現場に行って調べる!」がモットーの住宅・不動産専門ライター。二児の母にして分譲マンション購入経験あり。美味しいお店を発見する眼力にも自信あり!?

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