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住宅ライターの「レ・ジェイド美しが丘」取材レポート

熊谷実津希

住宅ライター
熊谷実津希

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2020年01月29日

「オリンピック後にマンション価格は下がる」って本当?今買うべきか、市況から考察

今マンションを買おうかどうしようか迷っている方の中には、こう思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
「今年のオリンピックが終わったら価格が下がるという話も聞くから、それまで待った方がいいのだろうか?」

私は、住宅ライターという職業柄、マンションの購入に関する相談を受けることがあり、最近よく聞かれるのがその話です。

そのような相談を受けた場合、私は「オリンピック後にマンションが今より大幅に安くなるということはないと思う」と答えています。

今回の記事では、その理由や、「では、買い時はいつ?」といったことについて解説したいと思います。

こちらの記事についてまとめると……

■マンション建設にかかるコストは高水準で推移。すぐに下がる見通しは立っていない
■過去のデータからも、オリンピックの開催後に住宅価格が大幅に変わることは考えにくい
■「今買わない」ことで発生するコストも考えると、待つことが得策ではない可能性も

マンション建設にかかるコストは高水準で推移。すぐに下がる見通しは立っていない

マンション価格は近年上がる傾向にあり、2013年ごろから上昇の一途を辿っています。

この要因は大きくふたつあり、「地価(土地の値段)の上昇」と「建設にかかる費用の増加」といわれています。

前者の「地価」については、ここ数年で特に都市部において上がってはいますが、顕著なのは訪日客のホテル需要などが見込まれる商業地。住宅地は比較的ゆるやかなペースで上昇傾向にあります。

 

大きな要因は後者の「建設工事にかかる費用の増加」で、国土交通省が発表している建築コストを示す指数(建設工事費デフレーター)を見ても、ここ数年かなり上がってきていることが分かります。


▲国土交通省「建設工事費デフレーター」より、2011年4月から2019年9月までの数字を抜粋。
2012年ごろを境に上昇しているのは、2011年に発生した東日本大震災の復興需要や、2008年のリーマンショックからの回復で都市部の再開発が進んだことなどが原因といわれています。
また、東京でのオリンピック開催が決定した2013年は、上昇幅も大きいようですね。

 

「オリンピック後にマンション価格が下がる」といわれる理由のひとつがこれで、「オリンピックが終われば、建設コストが下がるはず」と考えている人も多い様子。
しかし残念ながら、オリンピックの終了後も、建設費が大きく下がる見込みはないというのが、昨今の識者の見解です。

というのも、建築費が上昇している大きな要因は「建材の高騰」と「建設業界の人材不足」だからです。

特に人材については、建設業従事者の高年齢化、若年層の減少などにより慢性的に“人手不足”の状態が続いています。
国や建設業界全体で人材確保に取り組んでいるものの、働き手の確保や育成には時間を要することから、すぐに解消できる目途は立っていないのが現状です。

過去のデータからも、オリンピックの開催後に住宅価格が大幅に変わることは考えにくい

それから、これまでにオリンピックを開催してきた都市において、「開催後に、住宅の価格が大きく変わった」という例があったかどうかですが、これはロンドン大会前の4大会のデータからも「ほとんどない」といえます。

1996年のアトランタ(アメリカ)、2000年のシドニー(オーストラリア)、2004年のアテネ(ギリシャ)、2012年のロンドン(イギリス)各都市において、オリンピック後に住宅価格が急落したケースはなかったことが分かっています。(※1)

イギリス政府も、ロンドンオリンピックの開催後に「オリンピックが不動産市場に与えた影響はなかった」と発表しています。


▲開催が目前に迫り、オリンピック前後の景気変動にも注目が集まっていますが、元々の経済規模が大きい先進国の場合、オリンピックが景気に及ぼす影響は限定的とみる向きが多数です。

「今買わない」ことで発生するコストも考えると、待つことが得策ではない可能性も

それでも、未来のことは誰にも分からないもの。過去のバブル崩壊やリーマンショックのように、不測の事態による景気後退が発生し、不動産の価格が下がる可能性もないわけではありません。

そうなると、「では、いつマンションを買ったら良いのか」ということですが、私は「その人が『欲しい』『必要だ』と思ったときが、一番の買い時」だと思っています。

マンションの購入を考えている人には、理由があるはずです。
家族構成の変化や、家賃を払い続けるのがもったいないと感じた、もっと広い家に住みたくなった……など。

例えば、新築マンションの購入をあと2年待つとすると、その間にも家賃というコストがかかりますし、新築ならではの快適な暮らしをその分先延ばしにしてしまうということにもなってしまうんですね。
「待つ」ことにもマイナスやデメリットもあるということを考慮しておいた方が良いでしょう。


▲現在の住まいが賃貸の場合、支払っている家賃は「資産」にはなりませんが、購入したマンションであれば自分の資産になり、いざという時に家族の暮らしを守ってくれます。
例えば、大災害時にローン返済の減免制度が利用できたり、ローン契約者が死亡または高度障害状態に陥った際にローン残高がゼロになる「団体信用生命保険(団信)」など、賃貸にはない安心感があります。

 

また、現在マンションの購入を考えている人にとっては“追い風”ともいえる状況もあります。
それは住宅ローン金利の低さ。

数年前と比較して、マンション価格は上がっているものの、住宅ローン金利の方は過去最低ともいえる水準。マンション価格が底をついたといわれるリーマンショック後の2009年と比較しても、現在の金利の方がさらに低くなっています。
(住宅金融支援機構による「フラット35 借入金利の推移」によると、2009年の借入最低金利は2.60%。2019年12月の最低金利は1.16%と、1.4%以上の差)

仮に、6,000万円を借り入れた場合、金利2.60%では総返済額が9,144万4,920円。
1.16%なら7,362万8,730円と、1,700万円以上の差に。
月々の支払額も、217,726円と175,306円と、大きな違いが出るんですね。
(※返済期間:35年/元利均等返済/ボーナス返済なしで試算)

 

気に入った条件の物件にはいつでも出会えるわけではなく、そのなかで「住みたい!」「買える!」と思う住戸が見つかるのも、タイミング次第。
ピンとくる物件に出会えたら、「オリンピック前後」の時期にとらわれ過ぎずに、購入に踏み切ってみても良いのではないでしょうか。

※1:みずほ総合研究所「【緊急リポート】不動産市場は転換点にあるのか?」(2018年7月10日発表)より
熊谷実津希

住宅ライター
熊谷実津希

「知りたいことは、現場に行って調べる!」がモットーの住宅・不動産専門ライター。二児の母にして分譲マンション購入経験あり。美味しいお店を発見する眼力にも自信あり!?

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