• 分譲マンション
  • 東京都新宿区
  • 阪急不動産

住宅ライターの「四谷津の守坂ツインプロジェクト」取材レポート

熊谷実津希

住宅ライター
熊谷実津希

そのうちTOP > 四谷津の守坂ツインプロジェクト > 荒木町の名店「とんかつ鈴新」のご主人にインタビュー!
2016年04月30日

荒木町の名店「とんかつ鈴新」のご主人にインタビュー!

今回お届けするのは、荒木町の老舗「とんかつ鈴新」のご主人へのインタビュー。
「とんかつ鈴新」は創業69年を数える名店で、ご主人は自身で荒木町界隈の歴史をひも解く「四谷荒木町まめ知識」を執筆されているほどの“荒木町通”。

現在の荒木町の雰囲気や、歴史に裏付けられた風景・地名の面白さなど、さまざまな視点からお話していただきました!

もてなす側も遊ぶ側も“プロ”でなければ通用しなかった街

杉大門通りと車力門通り、その間を通る柳新道通りを中心に、130を超えるさまざまな飲食店が集まる四谷荒木町。

この街が明治末期から昭和の初期にかけて花街として栄えていたことは以前の記事でも紹介しましたが、「とんかつ鈴新」のご主人は、お店の先代であるお父様が撮影したという写真なども交えつつ、その時代の荒木町がどんな雰囲気だったのかを教えてくれました。

四谷荒木町まめ知識
▲ご主人が発行されている「四谷荒木町まめ知識」。
花柳界が隆盛を極めていた頃の雰囲気を分かりやすく紹介しています。
当時の風景が目に浮かぶようです。

 

「花柳界の全盛期には、230人くらいの芸者さんが荒木町にいたそうですが、写真を見ても皆さんとても品があって、着物の着方も綺麗でカッコいいんですよね。

荒木町にいたのは、神楽坂や京都の祇園にいるような“本物の芸者さん”ですから、『見番』と呼ばれる場所できちんと長唄や日舞のお稽古をしてからお座敷に出ていました。
今の『荒木公園』の場所に、その『見番』があったそうですよ」とご主人。

私も芸者さんのお写真を見せていただきましたが、白黒の写真からでも分かるくらい、皆さん着物の着方がとても上品で粋。お稽古中でも背筋がピン! と伸びていて、「津の守芸者は気品があると評判だった」というご主人の言葉に大きく頷きました。

「お正月にもなると玉代も跳ね上がったそうで、それをポンと支払うことができるのは当たり前。
お客の方も長唄や小唄に精通していないと座が持たなかったと言われています。
もてなす方もプロなら、遊ぶ方もプロ。そんな雰囲気を愛する人が通った街だったようですね」ともお話してくれました。

大人が楽しめるグルメな街。どこか懐かしさを感じる雰囲気が魅力

花柳界が無くなってからの荒木町は、「バブルの頃は、イタリアンやフレンチの全盛期でしたよね。
近くにあったテレビ局や企業の社員さんが荒木町で一杯やる姿もよく見られましたし、洋風のお店が多かったかな。
当時からの馴染みのお客さんもいらっしゃいますよ。

最近は若い人が荒木町にお店を構えてくれるようになり、沖縄料理店やベルギービールが飲めるお店、カフェやバーなど、それまでになかった個性的なお店も増えてきました」とご主人。

荒木町 荒木町
▲“すり鉢型”と呼ばれる、周りから少し低くなった独特な地形をしている荒木町。
メインストリートにも、脇道にも、大小の飲食店がたくさん! 散策のし甲斐があります。

 

「細い路地裏にポッと面白いお店があったり、老舗の料亭があると思えば、女性一人でも気軽に飲めるバーがあったり。
私が“モンマルトルの坂”と呼んでいる、どこかパリの丘を感じさせるような味わい深い階段もありますし、今はあまり見なくなったレトロなコンクリート製の電柱があったりとか、この街ならではの面白さ、懐かしさというのを感じながら歩いていただけたら嬉しいですね」とも。

そういえば……と考えてみると、荒木町にはチェーン系の居酒屋やファミリーレストランなどがなく、夜の荒木町を歩くお客さんも、学生さんや若いサラリーマンの方は少ない印象です。
大人が楽しめる街だけれど、“一見さんお断り”のような気取った空気ではなく、懐の深い、親しみやすい街でもあります。
いわゆる“飲み屋街”のような騒がしさではなく、落ち着いた賑わいと味わいに溢れた街。それが荒木町の魅力かもしれません。

「荒木町をもっと盛り上げていこうと思って、それまで特に名前のなかったあの道に『車力門通り』と呼び名を付けたんです」というご主人。
外国人観光客の方とも「お客さんに教わったんですよ」という英語でお話されたり、メニューにも英語表記を添えるなど、おもてなし精神と人情味、荒木町の個性を残していこうという思いを、そこかしこに感じました。

今回訪れたのは、「とんかつ鈴新」。荒木町の老舗です

昭和22年創業、現在のご主人は2代目という「とんかつ鈴新」。
花柳界が隆盛を極めていた昭和33年から荒木町にお店を構えていて、今では荒木町で知らない人はいないほどの名店に。

とんかつ鈴新

とんかつ鈴新 ヒレかつ定食 とんかつ鈴新 かけカツ丼
▲「お昼は近隣のサラリーマンやOLさんのお客さんが中心。夜や土曜日ともなると、びっくりするような遠方や海外からのお客さんもいらっしゃるんですよ」とご主人。
ジューシーで香ばしい「ヒレかつ定食(写真左下・2,000円)」や、名物の「かけカツ丼(写真右下・1,200円)」など、一度食べたら病みつきの味わい深いメニューが自慢です。

 

いつ訪れても、香ばしい香りと活気、温かな雰囲気に溢れていて、とんかつはもちろんのこと、定食に添えられているサラダやお味噌汁(具だくさんで美味しいんですよ!)、ご飯にまでご主人のこだわりが行き届いているのが分かります。
荒木町を訪れたら、一度は足を運んでみてほしいお店です。

ご主人、ご協力ありがとうございました。また美味しいとんかつ、食べに行きますね!

 

■とんかつ鈴新
東京都新宿区荒木町10-28 十番館ビル1F
TEL:03-3341-0768
営業時間:11:30~13:30/17:00~20:30(L.O.20:15)
定休日:日曜・祭日

「とんかつ鈴新」地図

熊谷実津希

住宅ライター
熊谷実津希

「知りたいことは、現場に行って調べる!」がモットーの住宅・不動産専門ライター。二児の母にして分譲マンション購入経験あり。美味しいお店を発見する眼力にも自信あり!?

PAGE TOP