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住宅ライターの「エンブルネクスト沼津杉崎町」取材レポート

福岡由美

住宅ライター
福岡由美

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現場所長インタビュー【3】マンションの“基礎づくり”について

さて、現場所長インタビュー3回目の今回は
マンション構造の“要”とも言える重要な部分!

昨今のニュースでも取り上げられ話題になっている
地盤、支持層、杭打ちなどの“マンションの基礎づくり”について
馬淵建設株式会社の佐藤克典所長にお話をうかがいます。
※写真はすべて馬淵建設株式会社の佐藤克典所長・・・・・・2015年11月撮影。

Q7:この地域の地盤の特徴は?

「ここ『沼津』に限らずですが、静岡県は富士山から滲みだす豊富な地下水脈が流れているため、
“数メートル掘ると水が出る”という特徴的な地盤を持つ地域です。

では、水脈が多いから“地盤が弱いのか?”というとそうではありません。

建物の基礎工事をおこなう際には、事前にボーリング調査をおこない地質や地盤を分析して、
その土地と相性が良く、建物強度を保つことができるように設計を進めていきます」(佐藤所長談)。

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▲地盤の解説とともに、佐藤所長が見せてくださったのがこちらの『土質標本』。
【エンブルネクスト沼津杉崎町】の敷地内数箇所でボーリング調査をおこない
実際の土を採取して地盤自体がどのような構成になっているのか分析をおこなうのだとか。

Q8:支持層までの長さについて教えてください

「ここ『エンブルネクスト沼津杉崎町』の地盤地質は、
この地域によく見られる砂や小石が混じった『砂礫層(されきそう)』で、
建物を支える磐石な地盤である『支持層』は、グランドレベルからマイナス約13mの地点にあります。

『支持層』と聞くと、一般の皆さんは真っ平らな状態の固い地層を思い浮かべると思いますが、
平らな支持層になっているのは、昔“海だった場所”だけ。

山や谷があり、河川が枝分かれして広がる日本の地形では、
河川地域独特の地質になることが多く、砂や小石が積み重なっていて、
支持層までの長さもゆるやかな波を描くように高低の違いが出ることが多いですね。

そのため、実際に掘ってみると支持層までの長さが
“想定していた寸法と違った”という場合ももちろんあるのですが、
【エンブルネクスト沼津杉崎町】の場合は、昨今ニュースで話題になっているような
“杭を事前に作っておいて現場へ運び込む杭打ち法”とは異なり、
実際の支持層までの長さを確認ながら現場で杭を作り、掘削重機で打ちこむ
『現場造成杭』という方法を採用していますから、
万一調査結果との違いが出たとしても、現場でしっかりと誤差を補正できるようになっています」(佐藤所長談)。

Q9:杭打ち作業はどのように進められるのですか?

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▲「こちらの図面が、最近テレビなどでも皆さんが目にする機会が多くなった
地質の固さをグラフで表す図面です。
支持層がどれぐらいの深さにあるか、そして、そこに何メートルの杭を打つか、が示されています。
ニュースなどでは『コピペ』や『改ざん』といったケースが問題に挙がっていましたが、
正直なところ、私の常識では考えられませんし、
私が担当する現場では絶対にありえないことです。
参考までに、この資料と同じ『杭工事施工計画書』および『施工報告書』は、
現場事務所のほか、マンションギャラリーにも同じものを設置して
お客様にもご確認いただけるようになっていますから、
一度目を通していただくと良いかもしれません」(佐藤所長談)。

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▲「杭打ちの作業を横から見ると、こんな感じになります。
これは『アースドリル工法』と呼ばれる杭工法なのですが、
ドリリングバケットという機械を回転させて地盤を掘削し、
バケット内部に取り込んだ土砂を地上に排出します」(佐藤所長談)。

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▲その後、底にいくにつれて幅が広がる『拡底杭』を形成し、
現場で加工した鉄筋と、工場で製作した鋼管をつなぎ合わせたものを挿入した上、
コンクリートで固めて杭打ち作業が完了します。
鋼管はこの写真(左)からもわかるように、1本1本の固さや直径を明示するロールマークで管理されているほか、
杭打ちの際には『基礎施工士』という資格を持った工事スタッフが担当し、
1本1本の杭に対して“自分が作業をおこなった”ということがわかるように顔写真入りで記録を残しています。
こうした資料をしっかり我々が保管することで、
スタッフひとりひとりの作業に対する責任感がより強くなるだけでなく、
昨今話題にのぼっているような人為的ミスの発生を防止することにつながると考えています」(佐藤所長談)。

ちなみに、杭を打つ作業に要する時間は1本あたり1日。
【エンブルネクスト沼津杉崎町】では、合計12本の杭打ち工事を約2週間かけておこなったそうです。

いかがでしたか?

筆者も20年近くマンション取材をおこなっていますが、
ここまで詳細な資料を見せていただき、マンションの基礎づくりについて解説を受けたのは初めて。

佐藤所長の“良いモノをつくりたい”という熱意が感じられるインタビューでした!

さて、次回インタビュー最終回は、
佐藤所長の『マンションづくりへの想い』についてお話をうかがいます。

福岡由美

住宅ライター
福岡由美

住宅ライター・住宅ローンアドバイザー・ファイナンシャルプランニング技能士 /取材歴20年以上の専門家として住宅情報誌やサイトへレポートを寄稿、セミナー講師等も務める。ラジオレポーター・構成作家としても活動中。

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