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2015年10月10日

マンションの和室ってどんなメリットがあるの?

2LDK以上のいわゆる「ファミリータイプ」の新築分譲マンションには、フローリング張りのリビング・ダイニングに接する形で、畳張りの和室が設けられているものがある。
 
最近は、和室のない「洋室オンリー」のプランも増えてきているが、一方で、和室のあるプランが世の中から消えて無くなってしまうことはない。
和室ならではの“良さ”が、根強く支持されているということの証かもしれない。
 
では、和室の“良さ”って、どんなところにあるのだろうか。
和室はファミリータイプのプランに設置されることが多いので、今回は特に「子育て」という視点を交えながら、考えてみたい。

 

応接間にも寝室にもなるフレキシブルさが、和室の魅力

 

まず、「和室の用途」について考えてみよう。
和室は、応接間や仏間として、茶の間として、はたまた寝室として……など、世代やライフスタイルによって、実にさまざまな使い道がある。
 
応接間として使用していても、ちゃぶ台と座布団を片付けて布団を敷けば、その和室はあっという間に寝室に早変わりする。
 
洋室の場合、一旦ベッドを置いてしまえばそこは「寝室」ということになり、一日のなかでその部屋の用途がコロコロ変わることはあまりないだろう。
和室と洋室の大きな違いのひとつに、この「空間のフレキシブルさ」が挙げられる。
 
こういった柔軟性の高い部屋が家の中にあると、特に子どもの成長とともに必要な住空間の形が大きく変化する子育て世代にとっては重宝だと感じることが多い。
 
一日のほとんどを寝て過ごす新生児の赤ちゃんがいるなら、布団を敷いて寝室に。少し大きくなって一人遊びができるようになったら、寝そべっても抵抗感がなく、転んでも当たりがソフトなプレイスペースとして。もっと成長して個室が必要になったら、ローテーブルを置いて子ども部屋にしてもいいだろう。
 
我が家の場合、リビング・ダイニングの奥にある和室は、現在「おもちゃ&お着替えルーム」になっているが、子どもが熱を出してしまったときなどはこの和室に布団を敷いてやり、そこに子どもを寝かせている。キッチンやリビング・ダイニングからいつも様子をうかがうことができて、安心感があるのだ。
 
このように、いちいち大きな家具を移動しなくても、部屋の用途がパパッと変えられるのは何かと都合がいいと感じる。

 

畳ならではのリラックス感・清潔感に愛着を感じる人も

 

また、住宅ライターとして、マンションオーナーの方に話を聞く機会もあり、その際によく耳にするのが「和室でゴロ寝するのが好き!」という意見だ。
なぜか男性からこの言葉を聞くことが多い気がするが(笑)、フローリングの床の上にそのまま寝そべるのは抵抗があっても、畳張りの和室なら、座布団などを枕にしてその場でゴロ寝ができてしまう。
 
乾いた洗濯物を床面に直置きするのも、和室だと何となく抵抗がない。これは畳ならではの良さといえるだろう。

畳

この畳特有のリラックス感を上手に利用した例では、とあるマンションのモデルルームにおいて、リビング・ダイニングにそれは大きなダイニングテーブルセットを大胆に配置し、隣の和室にローテーブルと座布団を置いて、和室を「リビングスペース」に、リビング・ダイニングを「ダイニング(食事)スペース」に、と、空間を区切ってコーディネイトしたものがあった。
 
限られた専有スペースをどう使うかは、マンション居住者のほとんどの人が頭を悩ませるところだと思うが、このように、洋室と和室の雰囲気の違いを上手に利用した空間の使い分けも可能なのである。
 
そのモデルルームを案内してくれた男性販売担当者の方が「お腹がいっぱいになったら、こちらの和室に移動して、テレビを観ながらゴロ寝……なんて、いいと思いませんか?」と語っていたのが印象的だった。

 

実はクローゼットより奥行きがある、押入れ

 

押入れ

さらに和室ならではのメリットとして注目したいのは、「押入れ」という収納スペースが設けられることだ。洋室にもクローゼットが設置されるのだが、押入れとクローゼットの大きな違いは、その奥行き。
 
もちろんマンションによって差はあるが、一般的には以下のような差がある。
 
■クローゼットの奥行き:60cm前後
■押入れの奥行き:80cm前後
 
クローゼットが洋服をしまうための収納であるのに対し、押入れは本来、布団を畳んで入れておくスペースなので、これだけの奥行きが必要になるのだ。
単純に容量だけを見た場合、同じ高さ・幅ならば、クローゼットよりも押入れの方が収納力に優れている、ということになる。
 
また、天袋が付いているタイプの押入れなら、雛人形や五月人号、クリスマスツリーといった「使う機会は少ないのに、妙にかさばるモノ」の収納スペースとして活用できる。天袋は湿気が溜まりにくいといわれているので、カビなどの心配も少ない。

 

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もちろん、洋室には洋室の良さがあるし、和室は不要、あっても持て余してしまいそうだと考える人も多いだろう。でも、私は、空間のフレキシブルさや、畳特有の落着き、収納力に優れた押入れが付いている、といった「和室ならではの良さ」に魅力を感じている。
 
「和室はいらない!」と思っている人も、「自分だったら、こんな風に和室を使いたい」と、一度イメージしてみると、新しい発見があるかもしれない。

熊谷実津希

住宅ライター
熊谷実津希

「知りたいことは、現場に行って調べる!」がモットーの住宅・不動産専門ライター。二児の母にして分譲マンション購入経験あり、住宅ポータルサイト編集者出身、という強みを活かして日々奮闘中。美味しいお店を発見する眼力にも自信あり!?

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